地元公民館で開催した折り紙ワークショップ。
あの日に作ったのは、ペーパーファンを組み合わせた壁飾りでした。
折り方自体はそれほど難しくありません。
でも、今振り返ってみても、一番大切にしたかったのは作品づくりではなく、「自分で選ぶこと」だったように思います。
「先生、色も決めてください」と言われて驚いた
ワークショップの準備を進めている時のことです。
「先生、色も決めてください。」
「配置も決めてもらえますか。」
そんな声がありました。
正直、少し驚きました。
どんな色を選び、どう組み合わせるか。
その時間こそ、この作品の一番の楽しさだと思っていたからです。
だから、「そこも全部決めてほしい」という言葉は、私にとって少しカルチャーショックでした。
同時に、この認識の違いをどう埋めていけばいいのだろう、と考えた一瞬でもありました。
どうしたら「自分で選ぶ楽しさ」が伝わるのだろう。
そんなことを考えながら、ワークショップを迎えました。
いろいろ考えて今回は、完成見本は用意しても、色や配置は参加された皆さん自身に決めてもらうことにしました。
迷った時は一緒に考える。
でも、最後に決めるのは、その人自身。
良い時間になりますようにと思いながら、ワークショップが始まりました。
まずは自分で選んでもらうところから
最初に、ペーパーファンの折り方を説明しました。
今回は、普通の折り紙3色で作った10cmと5cmのペーパーファンを使い、完成見本を参考にしながら、必要な数を選んで色紙に自由に配置してもらいます。
「ここはどうしようかな。」
まずは自分で考えながら並べてみる。
それが今回のスタートでした。
迷ったら一緒に考える
もちろん、途中で迷うこともあります。
そんな時は、遠慮なく声をかけてもらいました。
「この色も合いそうですね。」
「こんな並べ方もありますよ。」
おすすめの提案はしますが、「これが正解です」と決めることはしません。
最後に選ぶのは、その人自身です。
少し悩みながらでも、自分で決めた作品には、その人らしさが自然と表れていました。
私まで驚いた色合わせ
皆さんの制作が進むと、私まで驚くことがありました。まさかその色の組み合わせを選ぶとは、思ってもみなかったのです。
私なら思いつかない色合わせや配置もたくさんあったからです。
でも、完成してみると、それがちゃんと一つの作品としてまとまっていました。
同じ材料を使っているのに、出来上がる作品は一つとして同じものがありません。
だからこそ、独創的な作品ができあがると、「こんな組み合わせも素敵ですね。」と皆さんにも紹介しました。
一人のアイデアが、また別の人の新しい発想につながっていく。
こういう時間も、このワークショップの楽しさの一つでした。
冒険して迷子になったら全力で救出
もちろん、思い切って色を選んだからこそ、少し迷子になることもあります。
「なんだか、まとまらなくなっちゃった。」
そんな時は、一緒に作品を見ながら考えました。
色を一枚変えてみたり、配置を少し動かしてみたり。
ほんの少し手を加えるだけで、作品の印象がぐっと変わることも少なくありません。
でも、目指したのは作品を私の好みに変えることではありません。
「自分で選んでみましょう」という少し難しいお願いに、一生懸命応えてくださった皆さんです。
だからこそ、その人が選んだ色や配置、その人らしさは、できるだけ残したいと思っていました。
少しだけ背中を押して、最後は「これでいこう」と自分で決めてもらう。
楽しい時間のお手伝いができたらいいなと思いながら、作品づくりを見守っていました。
頭をフル回転させた一日
ワークショップが始まると、あちこちから声がかかります。
「先生、こっち見てもらえますか。」
「この色で大丈夫ですか。」
でも、不思議と相談内容は一人ひとり違いました。
色で迷う人。
配置で悩む人。
もう少し冒険したい人。
それぞれに合わせて考え、提案していくので、頭はずっとフル回転です。
忙しい時間でしたが、それ以上に楽しい時間でもありました。
一人ひとりの作品が少しずつ形になっていく様子を見ていると、こちらまでうれしくなります。
終わった頃には心地よい疲れが残っていました。
スポーツを思い切り楽しんだ後のような、爽快感のある一日でした。
後日いただいた一言が嬉しかった
ワークショップに参加してくださった方が、後日、定期講座にも来てくださいました。
その時に、こんな言葉をかけてもらいました。
「あの作品、今も玄関に飾っています。」
その一言が、とても嬉しかったです。
自分で色を選び、配置を考えながら完成させた作品だからこそ、思い出と一緒に飾っていただけているのかもしれません。
あの日、皆さんが悩みながらも一生懸命選んでいた時間を思い出しました。
これからも、「自分で選ぶ楽しさ」が伝わるような講座を続けていきたいと思います。
まとめ
色を選ぶこと。
配置を考えること。
少し迷いながら、自分で決めること。
その一つひとつが、作品にその人らしさを残していく時間だったんだと思います。
「自分で選ぶ楽しさ」を、これからも講座の中で大切にしていきたいです。


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